1.北朝鮮核問題とは
北朝鮮核問題(きたちょうせんかくもんだい)とは、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)による核兵器の開発および核拡散に関する問題。https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8C%97%E6%9C%9D%E9%AE%AE%E6%A0%B8%E5%95%8F%E9%A1%8C
2.問題の核心
(1)今現在の動き
北朝鮮の動きを各国(特にアメリカと日本が最先鋒と思われる。)が避難する一方で、核保有国も核の威力を維持、利用している。
オーストリア・ウィーンで開かれていたNPT(=核拡散防止条約)に関する国際会議が12日閉幕した。会議では、核実験やミサイル発射などを繰り返している北朝鮮を非難する声が相次いだ。会議では初日に日本の岸田外相がトップで演説し、北朝鮮を非難したほか、アジア以外の多数の国からも北朝鮮の核実験やミサイル発射を深く懸念する意見が出た。また、議長総括では、北の動きを厳しく非難し、兵器開発をやめるよう求めたほか、欧米・中南米・中東・アフリカ諸国など62か国が「北朝鮮の核とミサイルの開発は実戦能力を得る段階に近づいていて、地域と国際社会にとって厳然かつ増大する脅威だ」とする異例の共同非難声明をだした。一方で、核保有国の軍縮を巡っては、核兵器そのものを禁止する条約作りがニューヨークで進められる中、核保有国は禁止条約を作ることに真っ向から反対し、双方の溝は埋まらなかった。http://www.news24.jp/articles/2017/05/13/10361363.html
(2)北朝鮮側に立ってみると
北朝鮮は、何がなんでも核開発をすすめるだろうし、核実験、ミサイル発射もやめないであろう。なぜなら核兵器が国を守ると信じて止まないからだ。
それに、NPT発効後も核兵器を所有した国がある。インドとパキスタンである(注1)。それらがアメリカを始めとする核保有国に黙認されたのに、なぜ我が国だけそんなに非難されなければならないのかと考えても不思議はない。また太平洋上での水爆実験発言(注2)にしても、実際にアメリカが水爆実験をやった(注3)歴史があるのに、「自分たちがやっているのに、なぜ我が国だけが非難されなければならない。しかもあんなに大勢で」と。
(注1)https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%A0%B8%E6%8B%A1%E6%95%A3%E9%98%B2%E6%AD%A2%E6%9D%A1%E7%B4%84
(注2)22日に労働新聞などの北朝鮮メディアも、金正恩委員長による「史上最高の超強硬措置の断行を慎重に考慮する。アメリカの老いぼれを必ず火で罰する。必ず代価を支払わせる」との声明を伝えた。この“史上最高の超強硬措置“について、国連総会出席のためニューヨークを訪れている北朝鮮の李容浩外相は“あくまで個人的な考え“とした上で、「おそらく史上最大の水爆実験を太平洋上で行うことになるのではないか」と示唆した。https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170923-00010012-abema-kr
(注3)第五福竜丸事件https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%AC%AC%E4%BA%94%E7%A6%8F%E7%AB%9C%E4%B8%B8
(3)同じ穴の狢
こうしてみると、金正恩委員長、安倍総理、トランプ大統領三者に共通しているのは、「核が国を守る」といった「核兵器信奉論者」であることである。その共通基盤があるのに、お互いに核兵器開発、実験、威嚇はやめろと言い合っているに過ぎなく思える。
3.自論ではあるが
(1)「勇ましいこと」が、時として国を滅ぼしてしまう結果につながることを、我が国は先の大戦から学んだのではなかったか?「北朝鮮を何故非難しない」などという論調が強くなっている状況だからこそ、何が必要か、今一度立ち止まって考える必要があると思う。
(2)安倍総理も、金正恩委員長と同じく「核(の傘)が平和を守る」という共通基盤がある以上、「対話ではなく圧力だ」という安倍総理の政策にも説得力がない。むしろ核廃止で先鋒に立ち(先に採択された「核兵器禁止条約」に率先して批准してみてはどうか)、金委員長に「核では国を守れない。日本がそのお手本だ。だから核実験、ミサイル開発はストップしな」と説得すべきなのではないか。